弊社が最近扱ったM&A案件をご紹介したいと思います。
本件の舞台は神戸にある長距離、近距離の輸送を請負うA運送会社。
コンサルティングを引き受けた時点の会社の概況は、燃料費の高騰、取引先からの値下げ要請等が重って赤字に転落。債務超過となり、金融機関からも融資を受けることができない状態でした。
公的コロナ融資はかろうじて受けることができたので何とか繰り回して来たのですが、もう限界に達しており、いつ会社を畳もうか思い悩む日々が続いていたとのこと。
親しい取引先B社の社長に相談したところ「いいコンサルタントがいるから」と紹介いただいたのが弊社(みがクック株式会社)でした。
お会いして話を伺ってみるとA社の社長は誠実な人柄の方でしたが、守り切れず打開策も見いだせないという体で、経営が悪化していることは想像できました。
紹介されたB社の社長と一緒にA社の決算書を拝見したのですが、売上は毎期減少で償却前営業利益赤字、大幅債務超過の状態で、いつ行き詰ってもおかしくないのは明らかでした。
B社長も「これはあかん、まずいなあ」と神戸のA社長を前にしておっしゃいます。
そこで私の方から「B社長、債務超過は我々で方法を検討するので、損益計算書(PL)の中身をB社の基準で置きなおしたらどうなるのか、譲渡も視野に入れて検討していただけませんか?」とお願いすると、引き受けて下さいました。
数日後B社長から頂いた見解は
「なんとかトントンまでいけるな」「でも取引先をもう少し利益を頂けるところにするとか、改善をしないといかんし、その余地はありそうやな」とのことでした。
早速、A社長に「B社がスポンサーになってくれるかもしれない」「会社を畳まなくてもよい道があるのでは?」「従業員、取引先に迷惑をかけなくて済むかもしれない」という可能性がある旨を伝えると、目に少し輝きが戻ったようでした。
また、経営者保証に関するガイドラインを利用することでA社長の保証債務も実質的に免除頂く手続きに入れる可能性を併せて説明しました。
A社の起死回生はなるか!続きは次回に……
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